『クラブデータから生存分析を行い、退会者を予測する!』
(株)プロフィットジャパン
菊賀信雅

本誌、97号で、使用させていただいたデータを元に、解析ソフトを使用して、生存分析を行って会員の特徴を明らかにしました。コンビニフィットネスUの2015〜2017年に入会した人を3年間追跡調査しました。それによると、入会した人は、378人で、内訳は表1の通りです。

その入会者を3年間追跡観察し、途中で辞めた人を退会者、会員継続した人を在籍者として、入会した人が何ヶ月目でやめるかを性、年齢別に分析しました。

生存分析とは・・・イベント(今回のフィットネスクラブの会員の場合は退会)が起こるまでの時間とイベントの関係に焦点を当てる分析である。通常は医学的な事柄のイベントが起こるまでの時間、死亡までの時間、疾病の再発や回復までの時間などがある。

表2は、男女別の在籍者と退会者のクロス集計表です。
3年間の在籍者は、男性で59%(退会者41%)、女性で63.5%(退会者36.5%)でしたが、統計的な差はありませんでした。(P=0.30)

また、年代別の退会者の有無についてのクロス集計表では、30歳代の在籍率が最も低く、年代が上がるほど在籍率が上がる傾向が見られました。(P=0.066)〔表3〕

図1は、生存分析による累積生存曲線です。横軸が在籍月数、縦軸が、生存率(会員の在籍率〔数字が大きいほど在籍率が高く、小さくなるにつれて退会者が増える〕)
〔曲線が急なほど、沢山の人が退会している、緩やかなほど、在籍者が長い間継続している〕

図2は、男女別の生存率です。
少し下のグラフが男性、上が女性です。
これを見ると、このクラブは、男女によって生存率がほぼ変わらないことが分かります。

図3は、女性の年齢別生存率です。
グラフの下から順に、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代、70歳以上年代が上がるほど生存率が高く、2年生存率は、60歳70歳代で、約60%、20歳30歳代で40%以下でした。
20歳代を1とすると、50歳代で0.48倍、70歳代で0.43倍の割合で退会となっています。


PJフィットネス研究所では、いろいろなクラブのデータを集積し、またクラブごとに解析することでそのクラブの特徴を把握し、クラブにフィードバックすることで、退会者を予測することができます。退会しやすい因子を持っている人に予めアプローチし、退会を未然に防ぐことで、会員数を伸ばすことが可能になります。現在、12年間に入会した会員、約3万人(20万人年)のデータを、解析しています。ビッグデータに近く、どのような人が辞めやすいかや、男性、女性、年代ごとの辞めやすさ、また入会時にアンケート(健康調査票等)を取得することにより、個人ごとの詳細なデータを分析し、さらに精度の高い退会者予測が可能になります。